俺ではない炎上

俺ではない炎上

2022年8月16日2022年10月4日

俺ではない炎上

著者｜浅倉秋成
出版｜双葉社

オススメしたい人
≫ ミステリー好き
≫ 逃亡劇が好き

あらすじ

Twitterでサークルの友人が

［これ、ガチっぽくね？］

とコメントをつけてリツイートしていた。
その投稿に添付されていた写真には、横たわった女性と血だまり。
この投稿をしたアカウントは

「たいすけ@ taisuke0701」

10年前に開設されたアカウントで、過去には趣味のゴルフについての投稿がされていた。

大帝ハウス大善支社営業部長・山縣泰介（やまがたたいすけ）は外回りの途中、支社長からすぐに戻れと電話が入る。

Twitterの投稿で泰介が「女子大生殺害犯」として大炎上しており、ネット上で実名と写真が晒されていたのだ。
泰介には身に覚えのないことであったが、Twitterのアカウントが実に巧妙で、泰介が犯人であるとしか思えないものだった。

泰介が無実を訴えても誰一人として、それを信じてくれない。
ほんの数時間で日本中が泰介の敵となった。

泰介は必死の逃亡を始める。

果たして、この事件の真相とは！？

ここがオススメ

■ よりスリリングな逃亡劇

ミステリーでも定番の逃亡劇。

しかし、この作品は事件の発覚がTwitterの投稿から、そして泰介が犯人とされ拡散したのもTwitter。
更にはTwitter上でリアルタイムに流れるの泰介の情報やデマ。
無名のYouTuberも名を上げるため、泰介を捕まえるために繰り出す。
しかもその手に持っているのは、金属バット！？

警察から逃れるだけの逃亡ではなく、携帯電話を持つすべての人から逃げなければならない状況に追い込まれる。

この状況の中での逃亡劇に注目です。

■ 巧妙な伏線

Twitterのアカウントも巧妙ですが、それよりも著者がしかける巧妙な伏線にやられます。
何か読んでて違和感を覚えることはあっても、それが何か気付けない。

そして･･･最後の結末に驚愕します。

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