ボクは吃音ドクターです

こんな人にオススメ!

  • 吃音(どもり)の人
  • 発声障害で悩んでいる人
  • 家族やまわりに吃音(どもり)の人がいる
  • 学校の先生などの教育者

この本の特徴

吃音の方や発声障害で悩んでいる方、または家族や友人恋人が発声障害だという方に僕がおすすめする本です。

本のタイトルから吃音を治すことが専門のドクターなのかと勘違いしてしまいそうですが、違います。
この著者の菊池良和さんが吃音なのです。

必読ポイント

著者は幼少期からの吃音のせいで劣等感を感じながら小学校、中学校と学校生活を送っていました。勉強もスポーツも特に秀でたものはなかったのですが、小学校の時に通っていたスパルタ式の塾でがんばりながら自尊心を培ってきそうです。
著者はある時、死を意識しました。それは紛れもなく吃音からの逃避のためです。しかし、著者の考えは前向きな死でした。
それは普通の死に方はしたくないということで、『勉強のしすぎで死ぬ世界で最初の人になろう』という決心です。
この決心のおかげで、自分自身に鞭を打ちながら勉強ができたみたいです。
その後は、挫折もありながら医師免許を取るに至ったのです。

僕自身が発声障害で同じく死を意識したこともありましたが、著者も同じく大変な思いをされてきたのだと文章を読んでいてすごく伝わってきます。

発声障害者なら共感できるようなことも多数記載されています。
例えば、普通では考えられないかもしれませんが、アルバイトを休むために往復2時間かかるアルバイト先まで出向き直接バイトを休ませてくれと言いに行ったりしたそうです。電話で済む話ですよね。
でも僕も吃音を持っていますので、同じことをしたことがあります。
取引先に次回伺う予定を入れる際に、近くを通ったと装って直接伺って予定を入れたことも何度もあります。
発声障害を持つ人にとって電話は鬼門なのです。

この本は主に吃音である著者が、吃音と正面から向き合ってきた人生を紹介しています。吃音を隠す努力や言友会で同じ吃音者と分かち合えた経験、医者になり吃音の研究を始めたことなど、興味を惹かれるエピソードも多数記載されています。

そして何よりも、この著者が伝えたいことは

「どもっていてもいいんだよ。」

です。
吃音から逃げることなく、正面から向き合ってきた著者だからこそこの言葉に重みがあります。
僕も、この言葉に救われた1人です。
ご自身が吃音や発声障害で悩んでいる、または家族や知り合いが声の悩みを抱えているという方、ぜひ本書をご一読ください。


こちらから購入することができます。

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