十年屋
時の魔法はいかがでしょう
著者|廣嶋玲子
絵 |佐竹美保
出版|静山社
ジャンル|ファンタジー小説
オススメしたい人
≫ ファンタジー小説が好き
≫ ふしぎな話が好き
目次
あらすじ
あまりにも愛おしいものだから、こわれてしまっても捨てられない。
思いがつまっている品だからこそ、どこかに大事に保管しておきたい。
意味があるもの、守りたいもの、そして遠ざけたいもの。
そんなお品がございましたら、「十年屋」にいらしてください。
あなたの想いとともに、お預かりいたしましょう。(P5)
小さい頃から大切にしていた、うさぎのぬいぐるみ。
4年前に亡くなったお母さんがリリの3才の誕生日に作ってくれたもの。
15才になった今も、そのぬいぐるみは大切な友達でありお母さんの思い出がつまっている大切なものです。
ある日、リリのもとに新しいお母さんのナラさんがきます。
ナラさんはリリにやさしくしてくれているけれど・・・
日に日にお母さんが残していったものが家からなくなっていく、そしてナラさんのものが増えていく。
リリが大切にしているぬいぐるみも・・・
ここがオススメ
■ 十年という長さ
とても愛おしいもの、思い出がたくさん詰まったもの、すごく大切に思っているものも十年という月日が経つと、ずいぶんと思い入れが変わってしまいます。
物語に登場する人物たちは、その十年という時間をどのように感じ、十年経った時、預けたものにどのような思いを抱くのか。
懐かしい思い出と共に預けたものを引き取るもの、もう必要ないと受け取りを拒むもの・・・
それぞれのストーリーに感動と共感を覚えます。
■ 契約を破棄した場合
魔法使いの十年屋との契約には、寿命の一年を対価としなければなりません。
魔法使いはその契約をとても大切にしています。
もし、その契約を破棄し魔法使いを怒らせてしまうと・・・
■ 作り直し屋
短編のお話がいくつか収録されています。
その中のある話が『作り直しの魔法』とも関連があり、なかなか面白い作りとなってます。
こちらから購入することができます。
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