闇祓 yami-hara(辻村深月 初の本格ホラーミステリ長編)

闇祓

著者|辻村深月
出版|KADOKAWA
ジャンル|小説 ホラーミステリー

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あらすじ

ある日、原野澪(みお)のクラスに来た転校生。
詰襟姿で手足が長く、ひょろっとした男子。
無口で他の男子が話しかけてもほとんど反応がなく、同性からも避けられていた。

先生からそんな転校生・白石要(かなめ)に学校の案内をしてほしいと頼まれたのは、何かと面倒見が良くクラスの委員長を務める澪だった。
友達にもついてきてほしかったが都合がつかず、仕方なく澪は一人、白石要を案内することになった。

澪は気を利かせて要に話かせるが、ほとんど返事がないか、無視に近い反応。
学校や澪の話には興味がないといった雰囲気が漂う。

そんな感じで学校案内をしていた時。

突然、要が澪に話しかけた・・・


「今日、家に行ってもいい?」


!?

澪は突然のその言葉に、恐怖のあまり逃げ出していた。

その翌日以降、澪は一人にならないように友達や憧れの部活の先輩に守ってもらいながら、白石要が近づけないように学校生活を送る。


しかし、徐々に澪の周りには不穏な空気が漂いだしていた。


ヤミ-ハラ【闇ハラ】闇ハラスメントの略。

ヤミ-ハラスメント【闇ハラスメント】精神・心が闇の状態にあることから生ずる、自分の事情や思いなどを一方的に相手に押しつけ、不快にさせる言動・行為。本人が意図する、しないにかかわらず、相手が不快に思い、自身の尊厳を傷つけられたり、脅威を感じた場合はこれにあたる。やみハラスメント。闇ハラ。ヤミハラ。(本書より)


学校、ママ友、会社など闇ハラは至る所に存在する。

そして・・・

あいつらが来ると、人が死ぬ。

あいつらとは!?

ここがオススメ

■ 闇ハラ

さまざまなハラスメントがある中で、パワハラ(パワーハラスメント)でもモラハラ(モラルハラスメント)でもない。

ただただ、自分の闇を押し付けてくる。
それが何のハラスメントなのか・・・

とてもしっくりくる言葉として【闇ハラ】という言葉が使われている。

この闇ハラは、非常に怖いです。

何が怖いかというと、お化けや幽霊といったものではなく、現実社会に普通に存在するものだということ。
おそらく日常生活を送っていると、何かしら思い当たるものがあるかも知れません。

それは、ごく普通の人が振りまくものだから・・・


■ 人間関係

短編集のように作られていますが、それぞれの話は最終章でつながります。
それまでに登場した人物、闇ハラの被害者、闇ハラの加害者・・・

「そういうことだったのか!」と思える関係性。

世の中には、ちょっと困ったような人はどの団体、組織にも何人かはいます。
さて、どの人物が闇を振り撒いているのか?
読んでいる途中、何かとムカムカする気持ちになりますが、その原因は一体何んなのか?

推理、予測しながら読むのも楽しいです。


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