むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。(読めば必ず誰かに話したくなる、驚き5連続の短編集)

むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。

著者|青柳碧人
出版|双葉社

オススメしたい人
≫ ミステリーが好き
≫ 死体シリーズが好き

あらすじ

むかしむかし、惣七という名のそれはそれは欲の深いじいさんがおりました。

ある日、惣七じいさんが囲炉裏のそばでごろごろしていると、ばあさんが戸を開けて転がり込んできました。
となりの米八じいさんの家に、見たこともないほどの金銀財宝が積んであるというのです。

すぐに、惣七じいさんは米八じいさんの家に向かいました。そして、このお宝について問い詰めました。

米八じいさんが言うには、おむすびを穴の中に落としてしまったときのこと、穴の中から妙な唄が聞こえてきて、自分もつられて穴の中に転がっていったそうです。
そして、転がっていった穴の先では、何と、ねずみたちが唄って踊っていたと言うのです。
米八じいさんも、穴の中のねずみたちと唄って踊って一緒に楽しんだ後、お土産にもらった袋からこの金銀財宝が出てきたと言うことでした。

それを聞いた惣七じいさん。
早速、ばあさんにおむすびを作らせて、米八じいさんがおむすびを落としたところへ向かいました。

しかし、米八じいさんのようにはいきません。

惣七じいさんは、ねずみたちの穴で騒動を起こしてしまいます。
終いには釣り鐘が落ちてきて・・・

ごぉ〜〜〜〜〜〜〜ん

さてさて、どうなるでしょう。
不思議なことが起こります。

更には、太ったねずみの万福が死んでいるのが見つかったりと大混乱です。
早くお宝をもらって帰りたかった惣七じいさんでしたが・・・!?


昔ばなしがミステリの第2弾です!
どのお話もミステリにすると、一癖も二癖もあって面白いです。

他には・・・
『竹取物語』
『わらしべ長者』
『猿蟹合戦』
『ぶんぶく茶釜』

今回は『猿蟹合戦』と『ぶんぶく茶釜』の話は関連しており、なかなか読み応えのあるミステリとなっています。
第2弾も前作に引けを取らない癖のある話が揃っています!

ここがオススメ

■ 七回目のおむすびころりん

『おむすびころりん』が元となったこのお話、とても癖の強いお話です。

このお話しの主人公はまさかの、欲張りな惣七じいさん!?
更に、ねずみの穴のなかでの殺人事件ならぬ殺鼠事件に遭遇。
この話には不思議な設定もあり、読んでいくうちになんか癖になるような仕上がりになっています。
そして、なぜかこの欲張りな惣七じいさんに愛着まで湧いてきてしまうのです。

この話の要とも言えるのが釣り鐘。
さて、この釣り鐘が鳴るとき何が起きるでしょう・・・


■ 猿蟹合戦の真実

南天丸という猿に殺されてしまった蟹の仇を討つために、蟹の友達だった栗、蜂、臼、牛の糞が協力して南天丸に復讐をします。
ここまでは一般的に語られる、猿蟹合戦ですが、これにはとても悲しい真実が隠されていました。

その真実は物語の垣根を超えて、ぶんぶく茶釜の話へも発展していきます。
壮大なスケールで語られる猿蟹合戦の真実に驚きの連続です。


こちらから購入することができます。

関連書籍

むかしむかしあるところに、死体がありました。(2020年本屋大賞ノミネート作品!) 赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。(童話とミステリが合わさった何ともメルヘンな事件) 赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。(童話とミステリが合わさった何ともメルヘンな事件 第2弾!)

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