特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来
著者|南原詠
出版|宝島社
ジャンル|ミステリ リーガルサスペンス
目次
あらすじ
特許をテーマとした一風変わったミステリー。
『このミステリーがすごい!』大賞受賞作です!
主人公の弁理士・大鳳未来(おおとりみらい)は、自身もパテント・トロール(※)をやっていた特許のスペシャリストで、パートナーの弁護士・姚愁林(ようりゅうりん)と共に防衛専門の特許法律事務所を立ち上げた。
防衛専門なので、特許侵害を警告されたクライアントを守ることが主な仕事となる。
ある日、彼女たちのもとに人気『Vtuber 天ノ川トリィ』が所属するエーテル・ライブから依頼が来る。
《エーテル・ライブのVtuber、天ノ川トリィの使う「撮影システム」は、弊社の特許ライセンスを侵害する。》
その「撮影システム」はフリマサイトで購入したもので、出どころも何か怪しい。
そして、警告書の内容も普通の警告書とは何か違う。
果たして、警告書を送って来た相手の思惑とは・・・!?
(※)パテント・トロールとは自身では使わない特許を取得しておき、企業などがその特許に係る事業をした時に特許侵害として賠償金をふんだくるズルい人のこと。
著者の南原詠(えい)さん自身も弁理士ということで、作中の知的財産関連の専門用語が分かりやすく説明されています。
ここがオススメ
■ 未知の職業
弁理士やVtuberといった、他ではあまりお目にかかれないお仕事の世界を垣間見ることができます。
見慣れない専門用語が出てくるので、その都度頭を悩まされますが、新しい知見が得られるので面白いです。
■ いちかばちかの賭け
特許侵害を訴えて来た相手もなかなかのくせもの。
警告書の回答期限も迫るなか、未来がいちかばちかで仕掛ける秘策に注目です!
クライアントのエーテル・ライブ、そしてVtuber天ノ川トリィは守られるのだろうか!?
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