アヒルと鴨のコインロッカー(第25回吉川栄治文学新人賞受賞作)

アヒルと鴨のコインロッカー

著者|伊坂幸太郎
出版|創元推理文庫

オススメしたい人
≫ ミステリが好き
≫ 緊張感の漂う作品が好き

あらすじ

≪現在≫

大学に通うため、椎名はアパートに引っ越してきた。
早速、となりの住人に挨拶しにいくのだが・・・

となりの住人・河崎は初対面であるにも関わらず、いきなり椎名にあることを持ちかけてくる。

『一緒に本屋を襲わないか』

その目的は一冊の“広辞苑”を奪うため。
元気がなく閉じこもった外国人にプレゼントするためだという。
椎名は断るが、河崎はうまく椎名を丸め込む。

そして、河崎と出会ってまだ二日しか経っていないというのに椎名はモデルガンを持たされ、本屋の裏口へと向かうのだった。

果たして、本屋の襲撃の行方やいかに!


≪二年前≫

琴美とブータン人のドルジは、立ち入り禁止の公園で、車に撥ねられた猫を埋葬していた。
すると、そこへ三人組の若い男女が何やら話しながらやってくる。

彼らの話し方が・・・
最近多発しているペット殺しの犯人と思われる口振りだった。

身を隠す琴美とドルジであったが、その三人に見つかってしまう。
二人は必死に逃げ出すのだが・・・


現在と二年前の出来事が交互に語られていき、物語の全容が徐々に明らかになっていく。
そして、現在と過去においてどちらも“河崎”という男の存在が深く関わっているようだが、彼は一体何者なのか!

《注意》
本書は動物への酷い虐待の表現が含まれています。

ここがオススメ

■ 過去と現在の話が交差する時

現在の話では椎名という大学生の視点から描かれ、
過去では琴美というペットショップの店員の視点から描かれていく。

この二人の共通の知り合いが“河崎”という男。

二年前のペット殺しの事件から現在の本屋襲撃に至るまで何があったのか!?
過去と現在の話が交差するとき、衝撃の事実が明らかになります!


■ タイトルの意味

可愛らしいタイトルからは想像できない内容。
アヒルと鴨が出てくる物語ではないので、それには注意してもらいたいところですが、このタイトルの意味がなかなか深くて面白い。

読了後には、一見意味のないようなタイトルが、実は物語全体に深く関わっていることに気づきます。


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