かがみの孤城（2018年本屋大賞受賞作）

かがみの孤城

著者｜辻村深月
出版｜ポプラ社　ポプラ文庫
ジャンル｜小説　ファンタジー

オススメしたい人
≫ 本を読んで感動したい
≫ 世の中に生き辛さを感じている

あらすじ

中学校に入学してから、ある事がきっかけで不登校になってしまった安西こころ。
お母さんに促され、学校の代わりにフリースクールに通おうとするも、お腹が痛くなってしまい、行くことが出来ない。

家に引きこもってしまう日々･･･

そんなある日、こころの部屋の鏡が光り輝いていた。
鏡に手を伸ばしてみると、体が鏡の中に吸い込まれていく！？

そして、

気付くと女の子の声が聞こえた。
声の方を見る。

そこにいたのは、狼の面をつけた女の子。
さらに、西洋の童話で見るようなお城がそこに建っていた。

「安西こころさん。あなたは、めでたくこの城のゲストに招かれましたー！」（Ｐ31）

お城にはこころの他に６人の少年少女。
こころと同じく学校に通っていない、年も同じくらいの子たちが集められていた。

狼の面の女の子は自らを『オオカミさま』と名乗り、この城は《願いが叶う城》だと言う。
そして、“願いの鍵”を探し出して“願いの部屋”に入ると、一人だけ願いを叶えることができるらしい。

７人の願いを叶えるための宝探しが始まる。

果たして、鍵は見つかるのか、そして彼らの願い事とは･･･

感涙必須の結末が待っています！

ここがオススメ

■ 一人一人の悩み

学校に通っていない７人。

それぞれに理由があるけど、お互いにその話はなかなか口にできない。
学校の話や勉強の話はタブーのような雰囲気もある。

それでも、かがみの中の世界で顔を合わせ、ゲームをして遊び、たわいない話をしていく中で、徐々に芽生える仲間意識。

そして、互いに認め合い、励まし合い、少しずつ閉ざしていた心が開いていく。

■ 城の秘密

全てが謎のお城での鍵探し。

集められた７人の驚きの共通点。
そして、互いの会話の中で感じる謎の違和感。

“オオカミさま”と名乗る謎の女の子。

謎だらけのもので溢れた世界。

全ての謎が明らかになる時、大きな感動が押し寄せてきます！

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＜文庫版＞ポプラ文庫