傲慢と善良
著者|辻村深月
出版|朝日文庫
ジャンル|小説 恋愛
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≫ 婚活中
目次
あらすじ
夜の中を一人真実は走っていた。
深夜の商店街でタクシーを見つけ、周りも顧みず飛び乗った。
急いで彼に電話をかける。
架くん、架くん、架くん、助けて。
「あいつが」
「あいつが家にいるみたい。どうしよう。帰れない」
二ヶ月前のあの出来事で、架は決意した。
この子と結婚しようと。
一緒に住んで、守らなければダメだ。
真実を家に迎え、寝泊まりするよう言った。
結婚も約束した。
式場も決まった。
真実も仕事を辞め、いよいよ本格的に結婚に向けての準備という段階のある日・・・
真実は忽然と姿を消してしまった。
思い浮かぶのは、二ヶ月前のストーカーの存在。
真実からは何度かストーカーの話は聞いていた。
真実が東京に来る前、交際の申し入れを受けて断った相手だという。
しかし、ストーカーがどこの誰かを架はしっかりと把握していなかった。
警察に相談もしたが積極的な協力は得られなかった。
捜査は架自身で行うことになった。
真実のスマホの電源は落ちているらしく、GPSでも辿れない。
真実の姉や両親の協力を得ながら、真実の地元の群馬での捜索を始める。
しかし、その捜索で見えてきたのは、真実の居場所というより・・・架と真実のお互いの婚活事情。
そして、そこには
架自身の“傲慢さ”と
真面目過ぎる真実の“善良さ”
更に、真実自身も“傲慢”であったこと・・・
そして、それゆえに思い悩んでいた事だった。
ここがオススメ
■ とても深い婚活の事情
・自分に見合う人でなければ「ピンとこない」で片付けてしまう。
自分の価値に見合うかで相手を評価してしまっている。
・結婚を意識するタイミングは、周りの友達が結婚をしたから、親や親戚に急かされたから、などの理由がある中、将来の明確なビジョンを持つ人は若いうちから結婚を意識している。
・結婚相談所は最後の砦ではなく、始めのうちに利用して欲しい。
自分であれこれやって月日が経って婚期を逃してしまう前に相談して欲しい。
■ 親と子の関係
親はただただ子供のことが心配。
自分達の信じる安全な道を子供に歩んで欲しいと願っている。
学校や仕事、結婚相手に至るまで・・・
でも、それが過ぎると、子供は自分では何もできない、何も決められないまま大人になってしまう。
親が子を心配すること、子が親の言うことを聞くこと、どちらも善良で真面目なことであるにもかかわらず・・・
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