植物はなぜ動かないのか
弱くて強い植物のはなし
著者|稲垣栄洋
出版|筑摩書房
ジャンル|エッセイ 実用書 勉強 図鑑
目次
本の概要
「植物はどうして動かないのだろう?」
「そんなの当たり前!」
と思ってしまいますが・・・
逆に、植物の方からすると
「どうして、人間はあんなに動かなければ生きていけないのだろう」
と思うことと同じです。
植物の生き方は
「固着性」動かない(動けない)
「可塑性」さまざまに変化する
この二つの性質によって植物は生きています。
つまり、環境に合わせて自分を変化させているというのが彼らの生き方といえます。
植物は食べられ放題なのか?
雑草は本当にたくましいのか?
など、本書を読むと植物の新たな一面を発見でき、植物の見方や考え方がガラリと変わります。
ここがオススメ
■ 植物から生き方を学べる
植物の生き方は「固着性」「可塑性」の二つの性質からなっており、「環境に合わせて自分を変化させている」と言うことでしたが、ここから学べることがあります。
これは植物だけでなく我々人間の生き方にもいえることですが・・・
『逃げることなく、環境を受け入れて、自分自身を変えていく』という生き方です。
また上記の生き方とは真逆な生き方をする植物もいます。
あえて競争から逃げ、自らの強みを活かして生きる植物です。
対称的ですが、逃げる事で別の戦い方をする植物もいます。
どちらかと言うと、現代の人間社会に合った生き方かもしれませんね。
食べられることで繁栄をする植物もあります。
花を咲かせ蜜があることをアピールし、果実を実らせ鳥たちに気付いてもらえるような色をつける。
そして時には自らも食べられる。
そうすることで、自らの繁栄を築いている植物です。
これはすなわち・・・
『与えよ、さらば与えられん』
彼らは既にこの境地に達していたということです。
■ 新たな発見が多い
「ピーマン」と「ピーマンが嫌いな子供」
これはよくある関係ですが・・・
実はこのニ者間は「利害関係が一致している」というおもしろい事実!
その他にも
・ライ麦の根の長さは、600km以上もある!?
・雑草を「家紋」にした日本人
邪魔者扱いされる雑草、しかしその凛とした精神、繁栄力に魅せられていた。
こちらから購入することができます。
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