V.T.R.(本書を読む前に『スロウハイツの神様』を読んでください!)

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著者 / 辻村深月
出版 / 講談社文庫
ジャンル / 小説 ミステリ
ページ数 / 200ページ程度

オススメしたい人
≫ スロウハイツの神様を読んだ人
≫ 辻村深月さんの作品が好き

あらすじ

この国では千人きっかりにだけ持つことが許された特別免許『マーダーライセンス』がある。
その名の通り、人を殺すことが許されたライセンス。

ティーもこのライセンスを持っている。

ティーの両親、祖父母の四人がこのライセンスを持っていたが、何者かの報復を受けたことで、ティーの家族四人は殺されてしまった。
ティーはマーダーライセンス協会の同情心によりライセンスを取得することができた。

・・・が、なぜか日々、ヒモ生活を送っている。


ティーは5人いる彼女のうち、今日はミーコちゃんと寝ていた。
ベッドで浅くまどろんでいると電話がなった。

電話の相手は3年前に別れたアールという女。

別れてからは特に会うということもなかったが、その電話は唐突にかかってきた。

「今からアタシの噂話をたくさん聞くことになると思う。信じられないくらい酷い話。
・・・ティーには知っておいて欲しいと思って。アタシは変わっていない。ティーと暮らしてた時のまま」

目を覚まし、電話の着信を見ると、夢ではなかったと確認する。
そして、着信のあったアールに電話を掛け直すと、既に電話が解約された旨をアナウンスが伝えた。

アールの失踪がティーのヒモ生活に終わりをもたらす。
アールを探すため銃をもち、アールを知る者を訪ねてゆく。

そして見えてきたのは、あるマーダーの名前。
詳細が一切不明と噂されるこの国のナンバーワンのマーダーだった。

ここがオススメ

■ ティーの語り口調

物語のところどころがティーの語り口調となっていて、ティーの性格やダメ男感が伝わってくる。
でも、一応はライセンスを持ったマーダー。
時にはそれらしい一面を見せるところにカッコ良さを感じる。


■ 解説

この本の解説は何と!?
『スロウハイツの神様』に登場したあの人です。

この本を開くと中にはもう一つの表紙。そこに書かれた著者の名前がチヨダ・コーキ。
このV.T.R.はチヨダ・コーキが書いたものとして楽しむのがポイント!
すると、解説すらもこの作品の一部と化します。

『スロウハイツの神様』を読んだ方には涙ものの一冊です!
他にも背表紙や出版社など細部に至るまで、こだわった作りになっています。

スロウハイツの神様(上) スロウハイツの神様(下)

■ チヨダ・コーキの作品として楽しめる

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著者 / チヨダ・コーキ
出版 / 代々社文庫
ジャンル / 小説 ミステリ
ページ数 / 200ページ程度

オススメしたい人
≫ チヨダブランドが好き
≫ チヨダ・コーキの作品が好き

上記の画像を見てみると、著者の名前が『チヨダ・コーキ』になっています。
なのでこの本自体をチヨダ・コーキの作品として楽しんでみて下さい。

著者のプロフィール

著者のプロフィールページです。
著書の一覧などはこちらから。

辻村 深月(つじむら みづき)

こちらから購入することができます。

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